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マリエッラデヴィーアさん

 

73歳まで歌われてたでしょうか?

 

声は、絶世の時の30歳、40歳と変わらない

 

これからもまだまだ伸びていかれるのではないかと思わすような若々しく美しいでも熟練された声のまま引退されました

 

美くしい声のまま終わりたいと

 

声種は、ドラマティックコロラトゥーラソプラノです

 

世界的パンデミックの直前に引退しました

 

私はこの方の発声法を研究しました

 

こういうスーパースター達がどうやって声を作り上げているのか、を教えてくださる先生に出会いました

 

その先生も昔は歌手を目指してイタリアで13年間勉強をしておられました

 

日本に帰ってからは、イタリアの一流歌手ばかりを招聘する仕事をしておられました

 

私はその先生に出会うまでは、、いろんな歌の先生のところを転々としました

 

どの先生も素晴らしく、どの先生も私に教えたいと言ってくださいました

 

有り難く思いつつも、何かしっくり来なかった

 

でもそこでは腰を据えて四年半通いました

 

ようやく五年目に差し掛かった頃、他界されました

 

その後も次の師匠を求めて転々としました

 

どの方もそれぞれに素晴らしく、その一回一回のレッスンは、全てためになりますが、しっくりきません

 

それは、私の心のことです

 

なので、もう先生探しは辞めました

 

自分で、いろいろ気づく事ができますし

 

基本は身に付いたのですし

 

私の身の上は、いろいろとありますが、ここでは話せません

 

挫折と哀しみと葛藤を充分に味わいました

 

私は元々、歌手志望で、舞台人としての勉強をしてきました

 

なので、オペラの舞台にも立ちました

 

デヴィーアさんは、仰います

 

何故日本の歌手は、歌手を引退もしてないのに生徒を教えるの?

 

全くその疑問は、仰る通り、ごもっともな疑問です

 

歌手には歌手のやるべき仕事が山とあり、勉強が山とあるのです

 

勉強だけでも、暇ではない、身体のメンテナンスや、いろいろあります

 

私も、勉強をすればするほど、現実と理想との狭間に気が狂わんばかりに葛藤した時期がありましたが

 

今は諦めました

 

日本には日本の事情があります

 

私は講師として話をしているというり、歌手として話をし、存在している時が多いと思います

 

本番があろうがなかろうが、歌手としての精神で存在していると思います

 

日本の歌手達は、尊敬に値するほどのそれこそ苦しみの努力をして、身体に鞭をうちながら舞台に立っています

 

ですが、そういう生活では歌手として限界がある

 

芸術として限界があります

 

世界と差が出るのは当然です

 

みんな、どんな方もいろんな想いで歌っています

 

崇高な歌手を目指すのなら、自分のやれる事を精一杯に行うこと

 

それが、小さかろう、大きかろう関係ありません

 

崇高な歌手を目指すのなら、人と比較して競わないこと

 

ただただひたすら自分の声と向き合う事

 

そういう精神の次元がある

 

低次元へ巻き込まれないように

 

周りが何を言おうと、軸がぶれなければいいのです

 

周りはいろいろ言うものです

 

親でさえ、自分の子供を信じ可愛さあまりに

 

競争をふっかけてきます

 

あの人みたいに歌えるの?

 

歌えないと言えば、チェッと舌打ちをするのは私の~~~~

 

もうここはいい事にしまして・・・・

 

歌うという事は、そんなに簡単な事ではない

 

扱っているものは芸術です

 

この世に名前を残す天才巨匠達の作品に、歴代の本場の歌手達が歴史を刻み残した作品

そういうものを扱っているという事だけでも生易しくはないですよ

 

オペラ歌手にとっては、どんなメロドラマも、ただの娯楽劇ではないわけですから

 

それを考えてご覧なさい

 

歴史も、個人個人の境遇も、身体、精神状態も何もかもが違って

 

いろんな事情、いろんな事があります

 

貴方の近くのあの子やあの人みたいに歌えない時があったって

 

大丈夫、心配しないで!

 

ずっと、本物を追い求めていれば、自分の声と向き合っていれば

 

ちゃんと出会いますし、天使は貴方に微笑みます

 

人にはわからないものです

 

私は、音楽をやらせてくれた両親には感謝の念は持つと同時に

 

期待に添えなかった事には申し訳なく思っております。

 

ですが、歌手としての魂と精神は、気高く持っているつもりです

 

講師を始めた最初からそのつもりでした

 

なのでどの方にも、きちんと向き合ってきたと思います

 

誉められたいのなら、そういう先生を探してください

 

もう今は、どんな状態の声であっても

 

ある程度のところまでは持っていってあげられると言えるほど

 

自分の教えるという技法と、発声法は確かなものだと信じています

 

そして、今も研究を続けながら歌っています

 

自分の歌には、鬼ほど厳しく、激しさを持っています

 

まだまだ私は引退はできないのですが、引退ののちには

 

本当の歌手の手ほどきをさせてもらえたら幸いと思います

 

そのための、準備のもう後20年を送ろうとしています

 

人生は長いですが、あっという間に過ぎていきますので

 

こんなブログを書いている今日は、もったいなかったかな?

 

イタリア語の勉強をしそびれてしまいました

 

さて、次の仕事へ行ってきます!