私も皆様に、良いものをお伝えしたい信念で、『ベルカントで歌いましょう声楽教室』を15年前に開きました。ベルカント唱法を掲げる限りは、当初よりそれなりの責任を感じています。教室を開いた時は、まだ若かったけれど、そのタイトルにたくさんの夢を託して、きちんとした私なりの信念があって、このタイトルを付けました。そして、もしよそさまから、何か言われた時の逃げ道も作っていたくらいに、ベルカント唱法を看板に掲げる事への重みと責任を感じて、このタイトルを付けました。つまり恐れを持って付けたわけです。
今も、謙虚な気持ちで、ベルカント唱法と向き合った生活を送っています。そして私自身が教わってきたことをきちんと歌って示しているつもりです。ずっと若い頃から、ベルカント唱法を学び勉強をし続けている者です。これからも一生をかけて勉強を続けている者でありたいと思います。
そして今や、ベルカントを掲げている教室が沢山ある中で、自分は一番正しいイタリアベルカント唱法をお伝えできるようになりたいと切に願う者で、今も在原先生の下で、ベルカント唱法を学びながら、夢をもって、そしてささやかな自信とプライドをもって、仕事をしています。ささやかな、と申しますのは、やはり私は日本人、イタリア人のようにはどうしてもいかないのです。イタリアと日本の声楽の環境は違い過ぎます。どうしても差が出るのは当然かと思います。ちょっとやそっとで身につくものではありません。そんな中でやっている事ですから、イタリアのスーパースター達に敬意を持って、ささやかな、と表現しています。そして、ちょっとでもそれに近づこうとする気持ち、イタリアベルカントというものが、どういうものであるのかくらいは、きちんと知っておきたい、それを皆様に届けたいという私の気持に賛同してくださるのであれば、どうぞいつでも習いに来てくださいね。
私はずっと研究を続けていこうと思います。