私にも苦手な音があってhigh Ceから上の音。

Sopracuto【ソプラクート】と言われる音域。

これを一人で頑張って練習していたら、やっぱり声は潰れてしまいます。

今ちょっと、喉が疲労しています。

静かに安静にしていたら、また元に戻るとは思います。

アクートに関しては、一人では練習はしてはいけないものです。

本来きちんとしたボイストレーナーと一緒にやらないといけないものです。

昔の本当のベルカントの歌手達は、練習はするな、譜読みさえもしなくていいと言われて、全てをボイストレーナーと一緒に行っていたようです。

自分の声は絶対に自分の耳では正しく聞けない。

自分で練習していても、間違った方法で練習を続けようものなら、たちまち声は出なくなって結節やら、ポリープやら作ってしまってる歌手は多いですよ。

メトロポリタンで歌ってるようなスーパースターでさえ、むしろ、スーパースターだから、余計に、一度は故障させてるようです。

喉の不調でしょっちゅう公演そのものが、延期になったり中止になったりいろいろしてますよ。

それだけ、声の事はデリケートで難しく、一人では解決できないものです。

パヴァロッティでさえ、声の出し方が解らなくなって、師匠に電話をしてくるくらい。

ようやく私もその事が実感として解ってきたところ。

それは偶然にも日本の関西にいながら、運命的に素晴らしいボイストレーナーに出会ったから。

調子が悪くても致命傷になってなければ、声は出るようにしてくれるような先生。

だけれど、毎日一緒にできる訳ではないので、なんだか声が変だなあ、と思ったら、声の安静を取るしかない。

我慢が必要。

明日、やっぱり病院へ行って喉を確かめようと思います。

日本人にとって、外国の歌を歌う事は容易ではない。

しかも、歴史的に日本にはきちんとしたベルカントの歌い方は正しく伝えられてきてはいない。

ドイツ人の歌い方を真似ている様子。

だけれど、骨格の大きなゲルマン系と、華奢な骨格のラテン系の歌い方だったら、世界的にみても、骨格の華奢なラテン系のイタリア人の歌い方を知った方が日本人には本来合ってるはず。

ベルカントは骨格が小さなイタリア人が発明したもの。

骨格の華奢なイタリア人にとって、身体のバランスを取りながら、如何に遠くへ声を飛ばすか、鳴らすか、理に叶った唱法がベルカント唱法です。

先月もあるコンサートを聴きに行きましたが、もうとにかく、ほぼ全員、喉の開いていない声で歌っていました。

呼吸筋も鍛えられていない。

あれを聞いて、私も大概なのは認めます。

私もその方々と同じ日本人。

しかし、開け方は知っています。

日本人にとって、言語上、本当の意味で喉を開ける事はとても困難な事、しかもきちんとその事を踏まえ、解って教えられる教師もいない。

そんな中、私はどうして今の先生に出会ったのか?

本当に運命的です。

神様からのプレゼント?

私にも何か使命があるから?

わからないけど。

何か意味があるはず。

それから、喉のケア、お手入れ的なことを、もう少しきちんとしなくてはならないと思います。