皆さん、高音を出している時、どんな気持ちで出していますか?
『出るかな?出るかな?』そんな感じ?   それでは、なかなかいい声にはならないでしょう。そのような不安を抱えて歌っているとき、大抵不発で終わります。
高音をパー、と張って質の良い声が出ている時は、まず、かなりテンションが高いです。そして、正しいテクニックのもとに、プラスアルファとして、物凄く幸せオーラが出ています。

歌手は、自分の歌う歌で、人に喜んでもらう事に喜びを感じ、それを仕事としています。
なので、素晴らしい高音を出している時と言うのは、無意識レベルで、身体を使いこなし(そこまで、人の見ていない所で訓練を重ねている)、人前で披露するときには、『私のこの声で、人に幸せになってもらいたい』、『私の持っているものはこれです。どうかこれで、皆さんが幸せになりますように』と、潜在意識の中にその思いがあって声を張っています。また歌っているその本人も幸せなのです。やはり自分の中に、自分の歌に対しての感動と喜びがあって、皆様にお届けしています。
最高の高音を張っている時、イメージ的には、全身からバラの花びらをお客さまの上に、撒き散らすようなそんなイメージ、と言ったらいいでしょうか?メルヘンチック???例えはいろいろですが…。
きちんとしたテクニックの上に、そう言うプラスアルファな気持ちがないと、最高の高音は出てこないのです。

因みに、オペラ歌手がよくやる、高音を出す時の、両手を大きく広げるあのスタイルは、ただ単に、かっこつけたり、自分を大きく見せるためのパフォーマンスではなく、ああやって、両手を大きく広げる事によって、胸や、身体が開き、また背筋を刺激しているのです。
そうでないと、high Ceから上は出てこないのです。気をつけ!の姿勢では、華やかなあの声は出ないのです。
そのように巧みに身体を使いこなし、精神的な部分が上手くプラスアルファされて、あの素晴らしい高音が出ています。
なので、皆さんも、高音を出す時は、是非、まず自分が幸せである事、不安なんてこれっぽっちもない状態をつくり、そして、人の幸せを願いつつ歌ってください。きっと素晴らしい声が出るでしょう。
そのために、私も日々訓練を繰り返しています。